Vine Linux 2.6(CR) for Alpha インストールメモ 武井 和久, 隆 朋也 Sun Oct 06 2002 この文書は, Vine Linux 2.6(CR) for Alpha のインストールに関する 簡単なメモです. ______________________________________________________________________ 1. インストールするまえに. リンク ・SRM firmware HOWTO http://www.linuxalpha.org/faq/srm.html ・Alpha Miniloader HOWTO (MILO) http://www.linuxalpha.org/faq/milo.html ・AlphaBIOS HOWTO http://www.linuxalpha.org/faq/alphabios-howto.html ・The Official Red Hat Linux 7.1 Alpha Installation Guide http://www.redhat.com/docs/manuals/linux/RHL-7.1-Manual/alpha-install-guide/ 2. インストール インストール作業の大まかな流れは以下のようになる. 1) ハードウェア/ファームウェアを確認する. 2) 必要に応じてMILO, ブート, RAMディスクを作成する. 3) CD-ROM or ブートディスクからインストーラを起動する. 4) インストール 2.1 ハードウェア/ファームウェアの確認 使用するハードウェアに搭載されたファームウェアが, SRM, ARC, AlphaBIOSのいずれかを確認する.ARC, AlphaBIOSの場合は MILOディスクが必要となる. MILOを使う場合,使用する機種毎に利用できるMILOディスクイメージが 異なっている.CD-ROMの/milo/MILO-systypes を参照して,その機種で 利用できるディスクイメージを確認する必要がある. 2.2 各種フロッピーディスクの作成 2.2.1 MILOディスクの作成 (MILO を必要とする場合) CD-ROMの/milo/MILO-systypes を参照して,機種にあわせたブート イメージを/milo/imagesから選択し,MILOディスクを作成する. /milo/images 以下のイメージファイルはgzipで圧縮されている ため,事前に適当な場所にコピーして伸長しておく必要がある. # cd /tmp # mount /mnt/cdrom # cp /mnt/cdrom/milo/images/xxx.img.gz . # gzip -d xxx.img.gz # dd if=xxx.img of=/dev/fd0 bs=512 count=2880 2.2.2 ブートディスクの作成 (CD-ROMからブートできない場合) # mount /mnt/cdrom # dd if=/mnt/cdrom/images/generic.img of=/dev/fd0 2.2.3 RAMディスクの作成 (CD-ROMからブートできない場合) # mount /mnt/cdrom # dd if=/mnt/cdrom/images/ramdisk.img of=/dev/fd0 ※ここまでの作業は,Alpha以外のアーキテクチャのマシンで行っても 問題ありません. 2.2.4 インストーラ起動 2.2.4a SRMからの起動 >>> (srmコンソールのプロンプト) show dev コマンドで接続されているデバイスを確認する. (例) >>> show dev dka0.0.0.6.1 DKA0 RZ2DD-KS 0306 dqa0.0.0107.0  DQA0 TOSHIBA CD-ROM XM-6302B 1017  dva0.0.0.0.0 DVA0 ewa0.0.0.3.1 EWA0 00-00-F8-71-5B-DD pka0.7.0.6.0 PKA0 SCSI Bus ID 7 5.57 SRMでの主なデバイス名 dv??: フロッピードライブ dk??: SCSIディスク pk??: SCSIコントローラ dq??: (E)IDEデバイス (HDD, CD-ROM等) ew??: イーサネットポート (TULIP, DEC21040) ei??: イーサネットポート (Intel 82557 or 82559) その他のデバイスについては SRM firmware HOWTO 参照 CD-ROMから起動する場合 >>> boot dqa0 -fl 0 または(上記が失敗した場合), >>> boot dqa0 -fi kernels/vmlinux.gz -fl "initrd=images/ramdisk.img" dqa0 はブートするデバイス名 (この例では IDE CD-ROMドライブ) -fi は kernel imageを指定 -fl は boot optionを指定 FDから起動する場合 ブートディスクをFDDにセットして >>> boot dva0 -fl 0 または(上記が失敗した場合), >>> boot dva0 -fi vmlinux.gz -fl "root=/dev/fd0 load_ramdisk=1" 途中でブートディスクとRAMディスクを入れ換えて. 2.2.4b ARCからの起動 MILOディスクをセットし,起動時に ARC BIOS の menu から Supplementary menu -> Setup Menu -> Add a boot selection LOADIDENTIFIER=Linux SYSTEMPARTITION=multi(0)disk(0)fdisk(0) OSLOADER=multi(0)disk(0)fdisk(0)\linload.exe OSLOADPARTITION=multi(0)disk(0)fdisk(0)\ OSLOADOPTIONS= でMILOを起動. MILO> (MILOのプロンプト) CD-ROMから起動する場合 MILO> boot scd0:kernels/vmlinux.gz initrd=images/ramdisk.img scd0 はブートするデバイス名 (この例では SCSI CD-ROM) FDから起動する場合 ブートディスクをFDDにセットして MILO> boot fd0:vmlinux.gz root=/dev/fd0 load_ramdisk=1 途中でブートディスクとRAMディスクを入れ換えて . 2.2.4c AlphaBIOS からの boot AlphaBIOS起動時に を押して AlphaBIOS Setup menu に入る. Utilities -> OS Selection Setup Boot Name: MILO Floppy Boot File: A: \linload.exe OS Path: (任意) \ OS Option: (空白) [Warning: Operating System Selection not valid!]は無視() , で設定を保存し,MILOを起動. MILO起動後はARCの場合と同じ. 2.3 インストール作業 手順はi386版とほぼ同じ.i386版インストールマニュアルを参照のこと. ただし,パーティションの作成にあたって以下の注意が必要である. また,ブートローダの設定画面,およびブートディスクの作成画面は 省略される. 注意: ディスクパーティションの作成について a) SRMを使用している場合 - SRMはBSD styleのディスクラベルしか認識できない (msdos styleのディスクラベルは認識できない). + fdisk を使用してパーティションを作成する場合は, はじめにBSD ディスクラベルを作成する(コマンド b). + Disk Druidでパーティションを作成する場合, 自動的にBSDディスクラベルが作成される. - HDDの先頭にaboot(約90KB)を書き込むための未使用領域 (パーティションが割り当てられていない領域)が必要となる. + fdiskでパーティションを作成する場合,シリンダ 2 以降 の領域にパーティションを作成する(シリンダ 1 は使わない). + Disk Druidでパーティションを作成する場合,未使用領域は 自動的に確保される. - BSDディスクラベルでは,c パーティションはHDD全体を表すため, 領域を確保することはできない.また,削除してはいけない. - fdiskで新規パーティションを作成した場合,fdisk上でパーティ ションのシステムIDをswapやext2に変更しても,Disk Druidが これらのパーティションを「外国語(Foreign)」として認識する 場合がある.この場合は,マウントポイントを指定する際に ext2,ext3,あるいはswapでのフォーマットを指定すればよい. b) MILOを使用している場合(ARC, AlphaBIOS) - ディスクラベルはmsdosでよい. - Vine LinuxをHDDから起動するには,HDD上にMILOをインストール する必要がある.このため,MILOインストール用の領域として, HDDの先頭に2MB程度のfatパーティションを確保しておく必要がある (以下の例では /dev/sda1 とする). - / パーティションと /boot パーティションを分け,/boot を HDDの先頭付近に配置することを(筆者の経験上からは)推奨する. MILOは大きなext2, ext3パーティションや,HDDの後方にあるパー ティションを読み出せない場合があるように思われる. ただし,この事象を明記したドキュメントを見たことはないので, やや眉唾ではある.;-) 3. インストール終了後 3.1 MILOをハードディスクにコピー MILOディスクを使用してMILO起動後, MILO> boot sda2: linux (sda2 は /boot が含まれるパーティション. / と /boot を分けていなければ / パーティションを指定) で Vine Linuxを起動する. ※上記でうまく起動しない場合は, MILO> boot sda2:vmlinuz-2.4.18-0vl7.4 root=/dev/sda3 MILO> boot: sda2:boot/vmlinuz-2.4.18-0vl7.4 root=/dev/sda2 などを試して下さい. Vine Linuxが起動したら,MILOディスクの内容をハードディスク (fat領域)にコピーする.rootでlogin後, MILOディスクをFDDに セットして, # dd if=/dev/fd0 of=/dev/sda1 bs=512 count=2880 または,MILOディスクの中身(linload.exe, milo)を, フォーマット済のfatパーティション(/dev/sda1)に 単にコピーするだけでも可. 4. ハードディスクからの起動 4.1 SRMコンソール >>> boot dka0 -fl 0 (dka0 は Vine Linux をインストールしたデバイス名 この例ではSCSI HDD (/dev/sda)) 4.2 MILO ARC, AlphaBIOSの設定を変更して,HDD上の linload.exe からMILOを起動. MILO起動後は,3.1 と同様に MILO> boot sda2: linux 9. 更新履歴 * Sun Oct 06 2002 Tomoya TAKA Vine 2.6 に合わせて修正,補足 * Sun Mar 31 2002 Tomoya TAKA Vine 2.5 に合わせて修正,補足 (SRMでのCD起動,MILO 関連等) * Sun Oct 29 2000 Kazuhisa TAKEI 簡単なinstall memo の作成