Vine Linux とは? Time-stamp: <2000-10-18 14:02:21 vine> Vine Linux は,使いやすい日本語環境を提供するLinux配布パッケー ジ(ディストリビューション)です.インストールの直後から快適な 日本語環境で作業ができるように,さまざまな配慮を行っております. Vine Linux 2.1 の特徴は以下の通りです。 (ドキュメントのページの "VineLinux とは" の章も参考にしてください) ●RedHat Linux 6.2ベース 海外で最も広く利用されていると言われているRedHat Linux 6.2 がベースになっています.海外の商用アプリケーションはRedHat Linuxを前提に開発されていることが多く,その多くをそのまま利 用することができます. ●日本語アプリケーションソフトウェアの収録 Vine Linux には,多くの日本語アプリケーションソフトが収録さ れており、インストール後ただちに利用できます。もちろん、日 本語版 Netscape Communicatorや、高機能画像処理ソフト gimp も即使用可能です. 標準のウィンドウマネージャには, 日本語対応のWindow Maker を 用意しました.初期状態のDockやメニューには,後述のアプリケ ーションソフトウェアがすでに設定済みですから,主要なものは マウス操作だけで起動可能です. 標準のかな漢字変換システムには,FreeWnn(商用版はWnn6)と Canna(かんな)を標準IMとして採用しています.切替えは, ログイ ン時にディスプレイマネージャ wdmで選択できます。 (コンソー ル上での切替えツール setime も用意しています) ●デスクトップ環境 GNOMEを標準装備 Vine Linux標準のWindow Makerの他に,デスクトップ環境として GNOME を用意しました.GUIをベースにしたユーザー環境をすぐに 使うことができます.ハードディスクに余裕がない場合などに備 え,GNOME をインストールしなくても十分に使える環境も用意さ れています.またオプショナルパッケージ集 VinePlus から、 KDEを導入することもできます。ハードディスクに余裕がない場合 は,GNOMEはインストールしなくても十分に活用できる構成になっ ています。 ●日本語文書/日本語マニュアルの整備 Vine Linux オンラインマニュアルの他、JFプロジェクトによる日 本語Linux文書、JMプロジェクト・X Japanese Documentationプロ ジェクトによる日本語マニュアルを収録しました. これらの文書およびマニュアルの参照をより簡単にするために, 全文検索エンジンとして定評のあるnamazuを収録しており,簡単 にキーワード検索を行うことができます.標準の Window Makerか らは、iマークのアイコンをクリックするだけで,namazuを起動す ることができます. ●XFree86-3.3.6 PC UNIX用X Window SystemであるXFree86の最新バージョン3.3.6 を採用しました.NVIDIA GeForce DDR や Intel i810などの最新 ビデオチップを利用できます。また、xtt (X True Type)の採用に より,Xから TrueTypeフォントを直ちに利用できます. ●日本語フォントの整備 Vine Linux はフォントにもこだわります。 X 用固定幅フォント として、10,12,14,16,20,24 ドットの日本語フォントを用意し、 それらすべてに対してbold 体とitalic体を作成・収録しています。 また一部のフォントは Project Vine メンバーによって改良が 続けられています。 さらに、Vine Linux 2.1 CRでは,X用日本語スケーラブルフォン トとして,ダイナラブ・ジャパンによるDynaFont和文5書体を採用 しており、 pLaTeXや, ドローイングソフトTgif,高機能フォトレ タッチング・ソフトgimp等で活用することができます。 ●国内のプリンタ対応 Vine Linuxでは,国内のメジャーなプリンタの多くに対応できる ように,独自情報を収集/作成したプリントフィルタを多数追加 しており, printtoolで簡単に設定を行えます. ●サーバ環境 WWWサーバ(Apache),メールサーバ(postfix),ftpサーバ (proftpd), sambaサーバ, openssh サーバ, nfs サーバ等として すぐに使えるようパッケージを収録しています. ●ホイールマウス対応 kterm, netscape, rxvt, tknamazu, xanim 等でホイールマウスに 対応しています。 ●その他仕様 ・ kernel-2.2.16 ・ glibc-2.1.3 + locale-ja ・ XFree86-3.3.6 + xtt ●PC/AT互換機(いわゆるDOS/Vマシン)推奨使用環境 ・ CPU:Pentium 100MHz以上 ・ メモリ:32Mバイト以上 (推奨 64Mバイト以上) ・ HDD: 600Mバイト以上(フルインストール時約1.2Gバイト) ・ CD-ROM:ATAPI/SCSI ・ キーボード: PS/2 (101,106およびこれらに互換性があるもの) ・ マウス:PS/2,シリアル ・ ビデオカード:S3 ViRGEシリーズ,Riva TNT2,Millennium G400, GeForce DDR など(詳細は XFree86 WWWページを参照) ・ SCSIカード:Adaptec 29x0/39x0, Symbios53c8xxなど ・ その他: i810 チップセット対応 (インストールにはi810 チップ セット搭載機へのインストールについてを御覧ください) [Vine Linux 2.0からの変更点] Vine Linux 2.0から多くの改良が施されています.以下の点にご注意の上御使 用下さい. ・ 環境変数 LANG 環境変数 LANG は、LANG=ja_JP.ujis から ja_JP.eucJP に移行し ました。 ・ lynx -> w3m コンソール上で使えるブラウザとして、lynx のかわりに軽快に動 作する w3m を装備しました。 ・ ncftp → lftp ftp クライアントとして、ncftp のかわりに lftp を装備しまし た。 ncftp とほぼ同じ使用方法で、シェルコマンド実行やバック グラウンド処理、ジョブコントロール等ができます。 ・ wu-ftpd → proftpd ftp サーバとして、proftpd を導入しました。wu-ftpd に比べ高 機能で、また、wu-ftpd のように外部プログラムの実行を行わな い等、よりセキュリティの高い構成になっています。設定ファイ ルはApache と似た形式になっており、anonymous FTP サーバやマ ルチバーチャル FTP サーバの設定を容易に行えます。 ・ sendmail → postfix メールサーバとしてはセキュリティと配信速度に定評のある postfix を採用しました。sendmail 互換なので、sendmail から の移行も容易です。 GUIによる postfix の設定には、VinePlus 収録の webmin も使うこともできます。 sendmail をお好みの方には、 VinePlus に収録しておりますので、 そちらをどうぞ。 ・ enlightenment → sawfish GNOME の標準ウィンドウマネージャとしては sawfish を採用しま した。動作が軽快で、非常に柔軟にカスタマイズを行うことがで きます。 ・ vmail → sylpheed Vine Linux 誕生時には、使いやすいGUIメールクライアントが無 かったため、Project Vine により開発・導入されましたが, その 後さまざまなGUI メーラが開発がすすんできました。そこで、 Vine Linux の標準 GUIメーラとしては、高機能で使いやすい sylpheed に席を譲ることになりました。 ・ namazu → namazu2 検索エンジン namazu はバージョン2を導入しました。 namazu バ ージョン1に比べ、インデックス作成スピードがぐっと速くなり、 インデックスの大きさも小さくなります。また対応文書も Word, PDF, TeX とさまざまな文書を扱えるようになります。 ただし、namazu バージョン1とのインデックスの互換性が無いの で、これまで namazu で作成されたインデックスは作り直す必要 があります。